山形の設計事務所「廣設計室」

  〜中村廣のちょっとお役立ちコラム〜
 
エコロジーと住宅 7.換気
 
空気は魚が水の中で生きているように、私たちが生きる上で欠かせない要素です。換気は室内の湿気や熱気を排出し、戸外の新鮮な空気を取入れることを目的とします。
 
A.シックハウス新法と換気
 
昨年7月からホルムアルデヒドを発散する建材の規制や換気設備を義務化する“シックハウス新法”が施行されました。内容は、(1)内装仕上材の規制(2)換気設備の義務付け(3)天井裏等(下地)の規制です。
  換気は居室を1時間当たり0.5回換気することが求められています。原則は“居室”さえ換気すれば良いのです。廊下、玄関ホール、クローゼット、便所、洗面等の非居室は義務付けられていません。しかし、家全体の空気をきれいにしないで人体に好ましい環境がつくれるはずありません。
 
B.個別換気
 
従来の換気方式で、壁・天井に換気扇を設置する方法。しかし、居室全部が対象ですから居室全部に設置するか、ダクト化して居室の換気をするかどちらかの方法になります。ローコストではありますが全館均一した換気にはほどとおいのです。また、給気口が必ずしも必要ではないため壁や開口部の隙間風も入ってきます。24時間換気扇を運転させなければならないので、冬季は寒くて不快でたまりません。
  ロスナイ型の給気・排気を同時にするタイプもありますが、給気口と排気口が近いために室内の汚染された空気が新鮮な空気と混じって入ってくるという欠点もあります。
 
C.第三種集中換気(排気型)
 
給気は屋外から取込み、排気は1箇所の換気装置で屋外へ汚染空気を排出する。給気口と排気口の位置が遠く空気汚染の心配がほとんどありません。問題は、冬期間の給気の冷たさと乾燥感です。給気口と室内の生活域に影響を及ぼさない場所に設置しなければなりません。若しくは、ちょっと手を加えて断熱した基礎に、新鮮な空気を取入れ室内空気と混ぜ、暖めてから居室に入れるなどの工夫があれば解消するはすです。
 
D.第一種集中換気(熱変換型)
 
給気・排気共に機械で行うシステムです。ほとんどが熱交換システムを装備して省エネ化しています。熱交換システムは顕熱型と全熱型があります。性能は別表のとおりですが、全熱型は汚染空気の混入に問題があります。実績のある輸入商品を中心とした顕熱型といわれるタイプのほうがお奨めです。
 
E.換気量測定
 
どのタイプの換気装置を選ぶかは、まずしっかり換気量が取れるシステムを選ばなければなりません。ポイントは圧力損失計算に基づく換気計算と施工後の換気量測定が大切です。気密測定もそうですが換気量測定も快適な空間を求めるために、現場でのチェックが大切です。
 
主な換気方法の比較−有害化学物質の排出
※画像クリックで拡大します。
 
 
 
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