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| 今まで述べた『断熱・換気・暖房』等を取入れた快適な空間とは、どのようなものなのでしょう? |
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| A.自然素材を適材・適所に |
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建材(建築に使う全ての材料)は、食事・空気・水と同じ様に生活にとって欠かせないものです。住宅は有機体であり、住んでいる人と調和しなければならないはずです。最近の住宅に使用している建材は、人工素材が大半を占めています。床は合板のフローリング、建具はラミネート紙の貼ってある既製品ドア、壁はビニールクロスが主流になっています。
無機質な建材に囲まれて生活していると住む人までが精神的に貧しくなり、すぐ病気になってしまう…等の間接的な原因となっていないでしょうか。木・土・石の自然素材を使うことにより故郷に帰ったような、懐かしさや癒しを感じとることができるのでは?もちろん今現在、自然素材のみで住宅を建てることは不可能なのですが…。適材を適所に使うことぐらいは可能です。
家庭ゴミの回収が複雑になり、増大し、やがて有料化になろうとしています。建物の解体も同様に、将来は益々高騰化するはず。自然素材を多く使用し土に還ることが出来るなら、解体費のコストダウンにもつながります。また、地球温暖化防止策の一つとして次世代省エネ基準を設け省エネ化を進めていますが、住宅に住む為のエネルギーに匹敵するほど人工建材をつくることに多大なエネルギーが使われています。地球温暖化防止策と自然素材の多用は密接な関係があるはずです。 |
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| B.呼吸する壁 |
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室内の壁は、人間にとって第三の皮膚であり人の肌と同じ様に清潔に保ちたいもの。その為には、継続的に換気をする必要があります。最近の建物における気密化は、昭和40年代のものに比べはるかに優れてきています。気密が優れているということは、暖かさも増しているということです。しかし、途中半端な断熱・気密をし、しかも新建材(人工建材)を多用している建物は、有害物質が気化し「内部のスモッグ」になっているのです。外部の汚れた空気より、ひどい状態の住宅も珍しくありません。それは、呼吸困難・抵抗力の衰退、慢性疾患などの、あらゆる種類の心的・肉体的障害を引き起こします。それらの対策として、'03年7月から「シックハウス法」により継続換気の義務付と内装材の制約が出来ました。
以前、家具屋さんに行き「目がしょぼしょぼしてきた」とか「涙が止まらない」という人がいたはず。最近は、F4スター(F☆☆☆☆)等の基準をクリアした建材を多く使うようになったせいなのか、以前ほどではなくなってきています。しかし、竣工したての住宅で内部のホルムアルデヒドを測定してみると数値はかなり違います。やはり、人工建材は数値が高くなってしまいます。その点、自然素材の木材・塗壁は数値が低く、空気がすがすがしい。自然素材こそ人間の第三の肌に最適ではないでしょうか。 |
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| C.湿気を吸収する壁 |
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| 居間の湿度は50%前後が健康のためには一番良いといわれています。35%を大きく下回ると乾燥ぎみになり、粉塵や病気の元になる雑菌を多く含み、神経性の苦痛・頭痛・疲労感・作業効率低下・眼性疾患を引き起こします。逆に、70%を越すようになると内部結露を起こし、人体にとってももちろん有害です。「B.呼吸する壁」でもでてきた継続的に換気をすることで、湿度を大幅に下げることが出来るようになりました。最も好ましいのは、内部の壁に調湿効果のある塗壁を多用することにより快適性は倍増します。また、観葉植物を置くことにより適度な加湿・空気の清浄が期待できるはずです。 |
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| D.室内の空気清浄 |
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街の中の空気は、林の中に比べはるかに高い有害物質を含んでいます。宅地内に樹木を植えることにより、敷地内の空気を浄化し酸素をつくり出す。
室内空気の清浄は「B.呼吸する壁、C.湿気を吸収する壁」で述べた換気設備により大幅にクリーンになります。'03年7月より施工の「シックハウス法」による継続換気と内装材の制約をきちんと守れば、全て快適になるはずですが、予算をケチり個別換気にし、しかも冬の寒さから換気扇のスイッチを切ってしまっては快適な室内になるはずがありません。換気は、最低でも第三種換気(吸気は個別で自然給気、排気は一個所で機械排気の全館型)ぐらいは必要です。機械換気以外にも、自然素材を使うことにより空気浄化の手助けになります。例えば、木材・土・レンガ・コルクといった給放湿性を持った透湿可能な材料を使うなど。それは、木材1cm3当り内部表面積が200uあるので汚染物質をフィルターに通し、その物質を捕らえ中和することが出来ます。また、植物油塗料は木材の多孔質な性能を閉じないで呼吸できるようにするのです。そうすると快い香りを出します。 |
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| ※「バウビオロギーという思想」 |
| 著者 アントン・シュナイダー |
| 石川 恒夫 |
| 編集者 建築資料研究者 より抜粋 |
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