山形の設計事務所「廣設計室」

  〜中村廣のちょっとお役立ちコラム〜
 
エコロジーと住宅 24.理想の家を完成させるには(2)
 
家族会議で家族各々の要望と外部から入れた情報を集約し優先順位をつけ、設計担当者と相談しながら形にする行動に移っていきます。
 
A.企画(依頼するための下準備)・設計者の決定
家族会議で検討した事を順序よく並べ、それに基づき概算予算をたてます。なかなか難しいかもしれませんが自分でやってみることに価値があります。設計〜工事へ進んでいくと概算予算はだんだん正確な数字に変わってきます。必要な部屋を選びだし広さを決めたら合計し、廊下などの共有スペースを加えるとアバウトな床面積がわかります。床面積がわかれば坪単価をかけることでアバウトな工事費がでてきます。ただし、床面積に含まれない吹抜・ベランダ・ポーチ・ウッドデッキ・ロフトは0円ということではありません、それなりに予算が必要です。本当の工事費というのは完全に図面が完成してから柱1本、コンセント1個まで拾い出し集計し金額をいれた数字になります。「出窓は坪数に含まないから多く付けた方が得だ」という話を聞きますが、がそれは「嘘」。しかし、この段階では柱の本数もコンセントの数もわからないので坪単価をかけるのが実情です。次のように工事費以外にかかる費用があるので金額を入れ、工事費を加えると総事業費が算出されます。
 
設計担当者を選択する行動に移ります。設計は家を建てる際、最も重要です。大きく分けてハウスメーカー・工務店・設計事務所の3つになりますがが、各々メリット・デメリットがあります。
 
●ハウスメーカーはモデルハウスを見て自分の家を想像できるというメリットはありますが、モデルハウスと自分の家がどう違うのかよく考えることを忘れてはいけません。標準仕様で物足りずオーダーするとかなりコストアップすることも頭に入れておく必要があります。
●工務店は各々工法や価格も違いますが一般的に工事費が安価といえます。しかし、施主の要望が完全に盛り込まれているか確認する必要があります。
●設計事務所は、設計・監理料と余分な費用になるかもしれませんが、施主の要望が満たされ設計者のノウハウがプラスされます。
 
最近では、高断熱・高気密工法で暖かい家を造るという業者が大半になってきています。暖かい家を造るには熱損失係数(Q値)と、隙間相当面積(C値)の2つでほぼ決まります。C値は出来た建物を測定してでてくる数値であるがQ値は設計の段階でわかる数値です。つまり、設計の段階で暖かくなるかどうか大体わかるはずです、設計担当者に必ず聞かなければなりません。猫もしゃくしも高断熱・高気密といってますが、本当に暖かく健康な住宅を造れる業者はそう多くないはずです。そして、マンションやビジネスホテルの構造偽装問題がクローズアップされました。木造2階建住宅の場合、構造計算は確認申請に不要で大半の人はしていません。しかし、構造計算をしていないということは偽装に等しい位、問題ではないでしょうか。地盤調査、構造計算は木造といえど欠かすべきことでないと思います。いずれにしてもこの段階で設計を依頼することになります。ハウスメーカー・工務店は、設計を依頼すると同時に施工までとなります。設計事務所の場合は、数ヵ月後の設計完了まで施工業者を選定すれば良いのです。
 
B.基本設計
概算予算にもとづき、自分の希望に合う家づくりの設計スタートです。もちろん自分で間取を考えるのもOK。設計担当者と協議して自分の希望を聞いてもらい、ラフプランを作成してもらうのも良い方法です。いずれにしても、もうこれ以上ベストのプランはないのか徹底的に考えるべきです。自分の理想の家ができるかどうかはこの段階で大半が決まるといっても過言ではないでしょう。しかしその反面、1つのプランには長所と短所があり、必ず二者択一しなければならないケースがでてきます。ケースバイケースですが人間同様、第一印象を大切にしたいと思っています。打合せを重ねるごと細部を直して自分の理想に近づけていきたいところ。理想の間取ができるといよいよ実施設計に移ります。この段階で概算予算をもう一度組み直してみましょう、前回よりは少し正確になってきたはずです。融資先に確認する時期でもあります。間取が決まれば外観・内装をどんな風にするのかを大まかに決めるのが基本設計で、あとは実施設計を設計担当者に委ねることになります。
 
 
 
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