山形の設計事務所「廣設計室」

  〜中村廣のちょっとお役立ちコラム〜
 
エコロジーと住宅 30.間取りを考える(3)敷地形状と建物の関係
 
建物は、敷地の形状により大きく変わります。今回はそのあたりを・・・。
 
A.隣地との関係の建築基準法
 
●隣地境界線から建物の後退線
・民法による離れ:用途地域に関係なく50p
・第一種低層住居専用地域:150pか100p
・地区計画のある地域:その地域独自に離れが決まっています。この規則は一番厳しくなるので要注意。
 
●北側斜線制限
・第一種・第二種低層住居専用地域は厳しい制限がありますので要注意です。通常の高さでは、制限に引っかかってしまいます。
※北側斜線制限の他に、道路斜線制限や隣地斜線制限があります。
 
 
 山形県内では比較的条件の良い土地を探せると思いますが、建て替えを考える場合は希望する地域に条件の良い土地が見つからない場合もあります。こういう条件の良くない土地でも設計次第で快適な住まいが可能になります。
 
 
B-(1).60坪前後で東西に細長い土地に建つ家
 
 昔の土地区画整理事業地の土地は奥行きが23m前後でしたから、60坪くらいの土地になると間口が小さくなってしまっていたようです。10m以下だと間取りも楽には考えられなくなります。それでも敷地の東側に道路があると住宅の2階部分が道路より10mバックしていれば良いので、家族団らんの場を南東に配することができ日当りも確保できます。
 
B-(2).60坪前後で南北に細長い土地に建つ家
 
B-(1)と違い日当りは確保しやすく、特に南側道路の場合は日当りを考える心配がありません。しかし、駐車スペースと庭のスペースを格子等で区切りたいものです。反対に北側道路の場合は、駐車スペースと庭のスペースが離れてしまいます。日当りの確保が難しい場合は、駐車スペースをビルトインするとか何か考える必要がでてきます。前回も書きましたが、いずれの場合も車庫の方が大事なのか、住まいの方が大事なのか、よ〜く考えて。
 
B-(3).40〜60坪の比較的せまい土地に建つ1階と2階を逆転した家
 
 大都市では良く見られる間取りで、住宅の1階と2階を逆転することで日当り不足を解消することができます。日当りは解消できますが、縁がないので寂しく感じられます。何か演出を考えなければ。例えば、1階アプローチに樹木を植え幹の部分を2階で鑑賞できるようにと・・・。
 
B-(4).40〜60坪の比較的せまい土地に建つ中庭のある家
 
B-(3)の1階と2階を逆転した家と同様に日当りを確保できない土地に有効です。中庭はさほど広くなくても、やすらぎを感じる効果は大きくなります。
 中庭があると、中庭に面して各室の採光を得ることができます。他の外壁には採光のための大きい開口を取らなくても、通風が行える程度でかまわないのでプライバシーを保つのに有効になります。
 
B-(5).敷地面積が100坪以上あるけど間口が小さい土地にたつ家
 
 これに当てはまる京都の町屋が脚光をあびています。昔は間口の大きさによって固定資産税が決まっていたそうです。奥行きはかなり長いが間口は非常に小さい土地は、京都だけではなく山形にもたくさんあります。一般に「うなぎの寝床」と呼ばれています。しかし、工夫し使い勝手を良くした町屋になっているところもあります。市街地中心部で長く住み、長く住み慣れた土地を離れたくないという人も多いはず。建替えの時は工夫次第で使いやすく・住みやすい空間にできるはずです。
 
B-(6).不整形な土地に建つ家
 
 道路工事にかかり前面(南側)の土地が大きく削られ、残った土地に建てたケースです。近くの畑に建てるか、今の残された土地に建てるか検討した結果でした。敷地面積は結構ありましたがなにせ不整形な土地でした。
 
 
 
 
 
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