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| エコロジーと住宅 |
36.私が考えるエコロジーとは(6) |
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| A.「今の家」は工業製品になったのでしょうか? |
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「今の家」というのは、造る側の効率や費用対効果を追求した結果だということがわかっていただけたと思います。それでは、「家」は工業製品になったのでしょうか?確かにハウスメーカーのカタログを見ると自動車のカタログに良く似ています。デザインごとに商品が決められ、それぞれのスペックが書いてあります。営業の人に聞けば、それぞれの値段もすぐ教えてくれるでしょう。カタログから「これ」と選べば同じものが手に入るようにみえます。実際には「家」は工業製品にはなっていません。いくらカタログ上で規格品に見えたとしても「家」は一軒一軒条件が違います。敷地・家族構成等は、一軒として同じということはありえません。一軒ごとに設計打合せをし一軒ごとに大工さんや職人さんが作る。これは昔も今も、そして将来も変わらないはずです。こだわった家づくりを望む人でも、何でもいいから家がほしい人でも、現場での一品生産という家づくりの性格は変わることはないでしょう。 |
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| B.「今の家」は工業製品風の現場生産品です。 |
| このように今の家は「工業製品風」です。そして、そのことが大きな問題なのです。家が工業製品になったのであれば、それはそれでよい面があるのも確かです。しかし、工業製品は反個性的で個人個人の細かい要求に応えてはくれません。その反面、作業環境の良い工場で大量につくるため品質は安定し、何より価格が安くなります。しかし、家ごとに設計が違い、大工さんも違い、同じ工業製品風の建具や外壁のようなパーツは一軒一軒使われ方が違います。そして、工場で安くつくられたはずの製品はいろいろな流通経路を通るため高くなってしまいました。工業製品風の製品をつくる建材メーカーだけが研究開発を進め、良い品質の工業製品を作っています。その一方では、工業製品をはめ込む前までの家の状態(軸組)は、安普請になってしまう。工業製品がグレードアップして高くなった分のしわ寄せが出てきてしまうのです。昔の家は骨組にお金をかけ、いつでもできる仕上げは2期工事に廻していました。今の家は安普請の骨組に自然風の工業製品のシート(ビニールクロスやサイディング)で包まれています。やはり「?」の多い造りになってしまっています。 |
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| C.家づくりの過程そのものが「 ? 」になりました。 |
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「工業製品風」と大きく関係しているのが家づくりのプロセスです。昔の家は、材料や工事をする人とその過程、費用が全て建て主が把握できるようになっていました。今の家はどうでしょう?ハウスメーカーに頼む場合を例にみてみましょう。建て主は営業マンと打合せをします。会社によって各々違うかもしれませんが、営業マンが一番の窓口となるケースが多いようです。融資、企画→設計→施工→メンテナンスと担当者は変わります。建て主と担当者の関係が遠くなるほどトラブルが多くなります。一人の営業マンが全てをこなせるほど優秀な人は多くいません。また、会社が大きくなればノルマに追われ契約を済ませれば90%終わったような話も聞きます。建て主にしてみるときちんと工事をやってくれるのだろうか…と心配になるはず。また、会社によっては営業マンの出入が激しく、担当の営業マンが辞めてしまい、クレームを聞いて貰えないという話もよく聞きます。引渡し後のメンテナンス方法はどうするのか、打合せで決めておく必要があるはずです。とにかく、話し合う相手の顔が見えなければその分だけクレームの発生が増えるのです。家の構造は「?」を少なくすることが第一です。そのためには、「?」の少ない業者を選定することが大切です。業者選びはのポイントになると言えるでしょう。 |
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| D.敷地いっぱいに建てるとどうなるのでしょうか。 |
| もうひとつ今の家と昔の家で大きく違う点が敷地の条件です。昔に比べ今は敷地が小さくなっています。特に都市部では小さく、十分な空き地が取れなくなってきています。このことによりどんなことが起こっているのでしょうか。一番は洪水の問題です。最近は異常気象も手伝い大雨・台風など発生しやすい状況になっています。こういった現象により一時的に敷地の中に入ってくる大量の雨水に対して、庭などの緑地部分が緩衝帯として機能します。ところが、敷地に土の部分がほとんど残っていないと浸透することがなく大雨の影響を建物がまともに及んでしまいます。また、家の床下は雨や地面からの湿気の影響を受けないように、通気用の穴・開口が取られていますが隣家との距離が近すぎると風がリバウンド現象を起こして戻ってきます。もちろん隣家との距離は、軒や庇の出寸法にも影響します。これらはほんの一例ですが、敷地いっぱいに建てると家の寿命を縮めることにもつながります。 |
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