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| エコロジーと住宅 |
39.私が考えるエコロジーとは(9) |
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| A.材料選びや加工は誰が行っているのでしょうか? |
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| まず、木材について見てみましょう。昔の家は、大工さんが木材を選び継手や仕口をこつこつと刻んでいきました。今の家はどうなっているでしょう?今の家では、木材を選び継手・仕口の加工はプレカット工場と呼ばれる外部の会社に委託されることが多くなっています。これは、コストダウンを図るためです。外部に委託することで工務店は大工を抱えたり、加工のための下小屋を持つことが不要になるからです。プレカットの流れは次のようになります。まずプレカット工場は工務店から渡された図面より、使う木の種類や寸法、架け方を決めます。このときに木材をプレカット工場が用意します。つまり、骨組はプレカット工場が中心になり決めることが多いのです。次に継手・仕口を刻みます。木工機械による加工が前提となっているので、形状は簡略化されています。最後に材料一式が現場に運び込まれて終了です。プレカットは工務店にとっても楽な仕組みなのです。 |
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| B.外注化で何が起こったのでしょうか? |
| このように最近ではプレカット工場への外注化が極端に進み、工務店から大工さんの姿が減ってきています。構造材はもちろん、屋根材の垂木、火打材のように小さい部材までがプレカット工場から提供されるのが当たり前になってきました。それどころか、金物や養生シートまでセットになって送られるしっかりとした工場もあります。まさに至れり尽くせりといった感じです。ただ、その代償としてプレカットへの依存が高くなった工務店は、用材や刻み、納まりの知恵という家づくりの根幹のノウハウが外部に流出することになります。(そのノウハウを保守するために自社でプレカット工場を抱える工務店もあります。)継手・仕口が機械加工になった結果、大工さんの役割が変わってきました。もちろん今も現場の主役は大工さんですが、木造のノウハウの根幹である刻みを奪われたことで、組み立て屋さん的な性格が強くなってきています。 |
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| C.骨組の細さが問題なのではありません! |
| 次は、構造の仕組みを見てみます。柱や梁の太さは、昔に比べるとずいぶん華奢です。その代わり、骨組は金物でしっかりと補強しています。さらに、骨組みには筋交いや2×4(ツーバイ)構造の考え方を取り入れて面材を張り、骨組だけでなく壁や床、屋根の全部で地震に耐える仕組みになっています。こうした仕組みを生かすのは勘と経験だけでなく、きちんとした構造計算が必要なのですが、あまりされていません。構造計算には時間とお金が掛かるのと、間取りに制約が出てくる場合があるからです。最も見過ごされがちで大切なのが『釘』です。今の家は、骨組+面材のトータルで耐震性をもたせていると書きましたが、その性能を担保しているのが『釘』です。面材を留める釘の長さや太さ、ピッチなどを法律の規定どおり行わないと、見た目は同じでもとても弱い構造の建物になってしまうのです。しかし、この『釘』に対する配慮もまだそれほど定着していません。 |
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| D.壁の中はとても複雑になっています。 |
| それでは壁の造りを見てみましょう。骨組の内側には燃えにくくするために石膏ボードが張られます。壁と天井のほとんどが石膏ボードです。外壁は、耐震性を持たせるために合板が多いようです。つまり、内も外も面材で塞がれているということになります。面材で囲われた壁の中には断熱材が入れられます。一番多いのはグラスウールやロックウールの充填系の断熱材です。最近は、断熱性能を求められることも多く、壁の厚さと同じくらいパンパンに入れられてます。この断熱材の中には配管や配線が複雑に入っています。また、コンセントボックスなどの小さな部材が各所に付けられています。壁が面材で塞がれるということにはリスクが多くなります。断熱気密のしっかりとした施工が求められます。 |
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| E.壁の中が見えないことの最大のリスクは『水』 |
| 壁の中が複雑で見えないことの最大のリスクは『水』の問題です。水は大きく分けると@雨水A配管からの漏水B結露、になります。壁の中に水が入ると木材を腐らせるだけでなく、断熱材をヘたらせて効果がなくなります。どの水漏れも重大な問題ですが、雨漏りは最も頻繁に起こりやすいものです。骨組、特に土台には腐食剤、若しくは桧類を使用しなければならない決まりです。土台以外では、窓廻り、ベランダ廻りは水に強い材木や納まりが求められます。また、壁内に入った湿気は緩やかながら防風防湿シートを通り抜けて通気層にでます。壁をラップする防風防湿シート、気密シートなどの細かい納まりこそが建物の寿命を大きく左右するといっても過言ではありません。 |
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